甘酒との由来
富岡八幡宮の起源はかの有名な鎌倉幕府を開いた源頼朝公で、およそ800年もの歴史があり、祇園舟神事も創始の頃から行われていたそうです。
主祭神は八幡大神(応神天皇、神功皇后、比売大神(宗像三女神))、恵比寿神、天照大神です。
当社の例大祭の日(7月15日に近い日曜日)、本殿にて例大祭の式典を行った後に、近くの浜辺に移動して、そこで『祇園舟(ぎおんぶね)神事』が執り行われます。
この御神事は、
『茅で作った舟を海に流すことで、日々の穢れを祓うと共に、五穀豊穣を感謝する行事』
です。
この茅舟は、6月の『夏越の大祓(なごしのおおはらえ)』の時期に神社の境内でよく見る『茅の輪くぐり』の『茅の輪』を船に仕立てたものです。
ここに乗せられているお餅は、大麦の粉で作った『しとぎ餅』で、その下には小麦が敷き詰めてあり、そこに麦甘酒(麦麹の甘酒)を掛けます。供え物が、麦ばかりなのは、この時期は麦の収穫の時期だからで、その為かこの時期に全国で行われる甘酒に関連するお祭りは麦甘酒をよく目にします。
実は、この宮司さんが掛けている麦甘酒…実は本殿で執り行われていた式典に茅舟と一緒に供えられています!
富岡八幡宮の祇園舟神事の感想
本日は2018年7月15日(日)で、カンカン照りの蒸し暑い中でしたが、そこそこの人数の方々が参列していました。
例大祭の式典は10:00~11:00に執り行われ、祇園舟神事は11:00から茅舟を浜辺に運ぶところから始まりました。
例大祭の流れは簡単に、式典に入る前の穢れ落としの修祓、本殿にて御神饌を献上し、宮司さんが祝詞を奏上し、参拝者の拝礼を経て、終わりました。
宮司さんから、この時、『罪穢れを茅舟に託し、沖に流して祓う、夏越の祓』と祇園舟神事についての説明があり、祇園舟神事へと祭りは移行していきました。
祇園舟神事は、本殿から浜辺に茅舟を降ろす『浜降り神事』から始まり、浜辺にて祓詞の奏上、依り代を『しとぎ餅』に挿し、そこに麦甘酒を掛けて、祝詞を奏上し、船の船頭に乗せて、海の沖に向かって進んでいきます。
見ることができたのはここまでで、その後、沖まで出た船は、茅舟を海に流し、二隻の船はいち早く穢れから離れる為に競争をする、これが祇園舟神事の一連の流れです。
※遠くへ去っていく二隻の船と客船を尻目に、来年は絶対に船に乗って沖まで行くことを硬く決意しました(笑)
今回は残念なことに、麦甘酒を飲むことは出来ず…どんな味なのか凄く心残りでしたが、それでも甘酒を用いた御神事に参加できた喜びはでかく、充実したひと時でした♪
祇園舟神事の情報
開催日:7月15日に近い日曜日に開催(例大祭が10:00~11:00、祇園舟神事は11:00頃~)
最寄り駅:京急本線の京急富岡駅から徒歩10分
住所:神奈川県横浜市金沢区富岡東4-5-41
富岡八幡宮HPのURL:http://www.tomioka80000goo.org/gionbune20/