甘酒造りを始めて20年以上の甘酒探求家黒猫クロぶーです。昨年に引き続き、奈良県宇陀市にお住いの知人の伝手で味噌造りをさせていただきました!
奈良県宇陀市は山々に囲まれた素敵な土地で、当地域では女性部に所属するお母さんたちがJAの施設を借りてお味噌を仕込む習慣があり、そこに参加させて頂きました。今年の仕込み予定は1月23~25日間で、さらに昨年に仕込んで1年発酵させた『ドングリ味噌』のお披露目もしました。
今回は1日と2日目の麹仕込みの話と出来上がった『ドングリ味噌』の話をしようと思います。
※3日目の味噌仕込みの話は『黒ぶ~Logその55:2019年・宇陀市で味噌造りにチャレンジ(その2)~味噌込みをしてきたよ♪~』に続きます。
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初日は麹造りの工程
初日は前日に洗米し、24時間浸漬したお米を水切りする所から始まりました。
製造所は地元の方々が、地域ごとにグループとなり、お味噌を仕込んでいるので、豆を煮る香りが漂ったり、出来立ての麹の栗花香が立っていたりと活気に溢れており、暖房が付けられているわけではないけれどTシャツ一枚でもあまり寒さを感じないほどに暖かい。
蒸気が通ってから約1時間ほど蒸し上げたら、台の上に広げて冷まします。
ぶわっと湯気が立ちあがるので、メガネが真っ白になり、前が見えない。
人肌くらいまで冷めたら、種麹を摂取して万遍なく混ぜ込んでいき、麹を作る機会にセットして48時間発酵させます。
二日目は麹の手入れの工程
仕込み始めて21~24時間後に、麹の手入れを行います。目的は、麹を混ぜ込むことにより、温度を放熱させ、空気を取り込み、外側と中心の温度や湿度の違いによって発生する発酵ムラを解消するためです。
さらに28~31時間後に、二回目の手入れを行います。
この頃になると、麹菌も活発に発育し、米が菌糸に覆われつつ、双方にくっ付き、麹らしい香りがふんわりと香っています。
手触りは、パラパラと崩すことができ、しっとりとした質感がありますが、手にあまり張り付かない塩梅でした。
今年はすごく出来がよさそうとのこと♪
※とても暖かく、砂風呂の様に中に入れば気持ちよく眠ることができそうです。
初日に去年仕込んだ『ドングリ味噌』をテイスティング♪
去年は、ただの味噌ではなく、ドングリを配合した味噌を仕込んできました。
右から順にドングリの配合割合が多く、ドングリを加えた分だけ大豆を少なくしている為、ドングリだけで作った味噌はシャバシャバでした。ドングリだけで作った味噌は、非常に野性味のある独特な味わいなのですが、まごうことなき味噌の味わい…ここが発酵食品の面白いところで、法則さえ守れば似たようなものができてしまうのです。
テイスティングをしてみると、いずれの味噌も美味しくできており、皆から珍しさからくる感動の声が!
そして、ドングリ味噌を使った味噌汁を後日、作っていただきました!
昨年仕込んだ普通の味噌とドングリ味噌をブレンドして造られた味噌汁。ドングリの風味と灰汁の色合いが強く、入っていた豆腐の断面がまるで蒲鉾ような色合いに…
味は野性味と仄かな杏仁豆腐の香りがありますが、みそ汁らしい味わいが楽しめました。