飲む点滴甘酒の健康効果の真実

甘酒って最近注目を集めており、飲む点滴と言われています。なんとなく肌に良いとか何となく健康に良いといった感じで思っているのではないでしょうか。

今回は、甘酒の健康効果について栄養面と機能性物質面で考えてみたいと思います。この記事を読むとより何故健康にいいのか理解できると思います。

甘酒に不可欠な酵素とは?

米粒に麹カビが生育する際、麹カビが食物を消化し、栄養素として吸収する必要があります。この時、消化に用いるのが消化酵素というもので、糖質やタンパク質の消化を促進します。

この酵素は実は胃腸薬に含まれており、消化を助けています。そしてこれらの酵素によって米の糖質やタンパク質が分解されると、グルコースやオリゴ糖、アミノ酸が生成されます。

麹カビはこれらの酵素で作り出した栄養素を吸収し、成長していくのですが、酵素は活性を失わずに米粒に残り、この活きたまま米粒に残された酵素を利用した飲料が米麹甘酒になります。

 

甘酒の栄養素とその効果

栄養素としては大きくグルコース、アミノ酸、そしてビタミン類になります。

グルコース

グルコースは唯一脳まで届く栄養素で、体を動かすためのエネルギー源となります。朝時間がないときは、米麹の甘酒を飲むと、朝から精力的に活動できるようになります。

オリゴ糖

オリゴ糖は善玉菌の餌となり腸内菌叢(菌叢【きんそう】とはいろいろな種類の細菌の集まりのことを言います。)のバランスを整えます。

オリゴ糖の主な役割としては、便秘改善・コレステロールの低下・中性脂肪の低下・正常な血糖値の維持・アトピーやニキビの改善等美肌効果・糖尿病の改善・骨密度の改善・貧血の改善など魅力的な効果がたくさんあります。

アミノ酸

アミノ酸は体(肌や髪など)の構成材として利用されています。

睡眠の改善

アミノ酸の中には、神経を落ち着かせて、睡眠の質を高める効果があります。最近寝つきが悪い方は、寝る前にホットミルクではなくて、甘酒を飲んでみてはいかがでしょうか。

肝機能の向上

アミノ酸を取ることで肝機能が向上することが分かっています。肝臓は体内の老廃物を排出・必要な栄養素を血液を通して、全身に送り込む非常に重要な役割があります。

お酒を飲んだ後にウコンの力ではなく、甘酒を飲むことで二日酔い対策になることがあります。

美容の増進

アミノ酸は、肌の保湿や関節を保護するコラーゲンを生成促進する効果があります。肌年齢が気になってきた方や、関節痛に悩んでいる方は試してみてはいかがでしょうか。

疲労の回復・免疫力の向上

運動すると筋肉繊維が傷つきます。もちろん放っておいても治るのですが、甘酒を摂取することで、筋肉繊維をより早く回復することが出来ます。また、運動後一時的に免疫力が低下するのですが、回復を早くすることで、免疫を向上させることが出来ます。

ビタミン類

ビタミン類は生物にとって微量でも必須で自身の体内では生成されない有機化合物の総称で、それは生物種によって異なります。麹カビにとってビタミンに該当しなくても、人にとって必要なビタミン類を多く生産してくれています。その中でも特に代謝促進効果(糖、脂肪酸からのエネルギー発生及び糖、脂肪酸の合成に関係する)のあるビタミンB群を多く含みます。

パントテン酸(B5)はストレスや疲れの解消に効果があり、多く含まれるアミノ酸のGABAと合わさると安眠効果が期待できます。またリボフラビン(B2)は皮膚の活性化に効果があります。

以下の表は、白米・市販の甘酒・酒粕の甘酒・手作りの米麹甘酒の成分をまとめた表になります。

甘酒成分表

 

機能性物質

機能性物質としてはメラニン色素の生成阻害効果と活性酵素の除去能のある麹酸、抗酸化作用を有するアルブチン、フェルラ酸なども含む為、美肌・美髪効果があります。

血圧の上昇を抑えるペプチドであるアンジオテンシン変換酵素阻害物質や抗がん効果が注目されているアスペラチンなども含まれています。

この他にも麹カビが生育したことにより、米粒には元々なかった微量成分が400種類も蓄積されるという研究結果もあるため、ここに述べた効果はほんの一部に過ぎないと考えられます。

甘酒はあくまで食品で、その健康効果は酵素、栄養素、機能性物質の相乗効果で発揮されます。日頃の食生活に組み込み、楽しく持続することであなたの健康が維持されます。


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