黒ぶ~Logその46:新シリーズ『世界の甘酒レビュー』を始めた話

甘酒造りを始めて20年以上の甘酒探求家黒猫クロぶーです。今回は、海外の甘酒も調査し、レビューにしようと思い、新シリーズ『世界の甘酒レビュー』を始めた話です!

今、米麹を用いた米麹甘酒が世に広く普及していることは、僕のサイトを見に来てくれている人はご存知でしょう!そんな米麹甘酒を造るのに欠かすことのできない米麹とは一体何なのか?ここでもう一度考えてみようと思います。

 

米麹とは、麹カビと言われるアスペルギルス属のカビを米に繁殖させたものです。麹カビが米に繁殖すると、麹カビは米を消化する為に、そこに消化酵素を分泌していきます。

この消化酵素を活用して造る日本の伝統飲料が『米麹甘酒』です!

 

ここでもう一つ、麹カビの消化酵素を活用して造る日本の伝統飲料があります。それは、日本の酒として誰もが知る『清酒(日本酒)』です。

清酒は、米を米麹で糖化し、糖を酵母がアルコールに変える事で出来ます。

この穀物と麹を使った酒造りは日本だけの文化ではありません!

なんと!中国・台湾・韓国及び日本がある東アジア、フィリピンやインドネシアなどがある東南アジア全域に麹を用いた酒造りの文化があります。

 

勿論、麹の造り方や働く菌は国ごとに千差万別です。しかし、お酒を造る為に、麹の消化酵素で糖化し、それを酵母がアルコールに変える工程は共通しています。

 

ここで、『米麹甘酒』の話に戻ります。
日本の米麹甘酒は、麹の消化酵素で糖化してできた飲み物です。
つまり、日本酒造りの前半部分を抜き出して出来た飲み物、酒造りの途中経過のものとしてみることができます。

 

この酒造りの途中経過のもの…麹の消化酵素で糖化されてできた糖が沢山含まれている甘い甘酒の様な飲み物を飲む文化が実は東アジアや東南アジアにあるわけです(笑)
※もっと言えば糖化を行うのは麹だけではなく、麦芽を筆頭に知られている植物の芽を利用した穀芽による糖化があります。⇒米麹による糖化と麦芽による糖化

 

今回、『甘酒探求家としてNPO法人カビ相談センターの会誌『かびと生活』のエッセイの執筆をした話』で世界の甘酒についても触れさせていただきました。

それをきっかけに、甘酒探求家としては世界の甘酒も全部飲んでみたいと思い、世界の甘酒レビューを開設しました。

 

東アジアの甘酒は、韓国のもの、中国のもの、台湾のものとあり、韓国のものと台湾のものはアップ致しました!これからは、日本の甘酒を探求しつつも世界にも視点を広げた甘酒の世界をご紹介できればと考えています(笑)