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商品レビュー
ヤマク食品の麹で甘酒を仕込んだ感想
1894年(明治27年)創業の徳島県にある味噌屋『ヤマク食品』の乾燥麹を用いて早造り(全麹仕込み)の甘酒を造りました。
甘酒の造り方は『水筒だけで出来ちゃう!炊飯器要らずの美味しい米麹甘酒の作り方』に基づき、3回造りました。
裏書の栄養成分表示から算出すると水分量が33.3%の生麹となるのですが、食べてみた感じでは20%前後の水分量なのではないかな?と思いました。
⇒企業HPより、賞味期限も6カ月と長く、乾燥麹との記載がありました。
やはり、乾燥麹だったか…そうすると裏書の栄養成分表示の推定値は、ただ文献から引用してきただけで、水分量を基に、換算した値ではないことになります…それは引用値や参照値と言うんではないかな(;´・ω・)?
なので、ちゃんと食品成分表を基に、水分含量を10%と仮定して計算を行い、推定値を出してみました。本当は、水分含量の測定を行えればいいのだけれどね。推定値は一番下の栄養成分表示の項目に記載してあります♪
この乾燥麹自体の味は、香りは麹の仄かに老ねた栗花香とすーっとした甘い香りがあり、風味は仄かな麹の香りと煎餅に感じる米の風味があります。口の中で噛むと弾力はあるもののバリッといった食感で、仄かな甘さとコクが口の中に広がります。また、この麹はやや黄色がかった色をしています。
検証結果
3回の試験の平均値は、スタート時の温度が61.8℃、6時間後の終了時の温度が45.9℃(低下速度は2.7℃/時)、糖度は16.9%でした。
この試験では、麹由来の固形物量と糖度から消化率を計算しており、消化率は101.1%と非常に高い消化率でした。本試験では、裏書の栄養成分表示から麹の水分量を逆算しており、約33.3%でした。
しかし、麹の感触や食べた食感では33%も水分がある感じはなく、栄養成分表示の裏書には推定値との記載がありました。そこで、日本食品成分表を調べてみると裏書の成分表示と全く同じなのでこちらから引用したのだと思われます。そこで、本製品の水分含量を25%と仮定すると消化率は90.0%となります。
この試験では、麹由来の固形分量と糖度から消化率を計算しており、水分量を10%と仮定して、計算し直した場合の消化率は75.0%といま一つでした。
ヤマク食品の麹で造った甘酒の味と評価
仄かに老ねた麹の香りがし、風味は老ねた麹の香りと、味噌っぽい香り、酸の香気を感じます。甘味は程よく、じんわりとした旨味のある甘みで、後味はすっきりです。旨味は程よく仄かなコクとじんわりとした旨味を味わいに与えています。酸味は極仄かにあり、じんわりとした果実味のある奥深さを味わいに与えています。粒々は程よく柔らかく、所々に麹の硬めの粒がありますが、粒の口解けはよく美味しく飲み易いです。
この麹は、乾燥麹よりも水分量が多く、甘酒にした際の糖度がやや低いのですが、味がしっかりと出ています。特筆すべきは、香りで、麹の独特な香りに、味噌っぽい香りなど、味噌屋さんの甘酒に極まれに感じる癖がありますが、そこがこの麹の個性で美味しい所です。
この麹で甘酒を造るとやや個性のある美味しい一品が造れると思いますが、酵素の力は弱めです。そこを考慮すると10段階評価で7です!
商品情報
麹メーカー
製造:ヤマク食品株式会社
徳島県板野郡藍住町奥野字乾170-1
量と価格
240g 税抜円(円/g)
原材料
米(国内産)、こうじ菌
栄養成分表示
100g当り エネルギー 286kcal、たんぱく質 5.8g、脂質 1.7g、炭水化物 59.2g、食塩相当量 0g
※推定値(調べてみるとどうも日本食品成分表からの引用値もとい参照値みたいです)
※日本食品成分表(2015年版7訂)と数値が同じ
↓
推定値として計算し直しました。
100g当り エネルギー 384kcal、たんぱく質 7.8g、脂質 2.3g、炭水化物 79.5g、食塩相当量 0g
※水分含量を10%と仮定の基に算出