甘酒の栄養と成分

ほんのり甘味があり、口当たりなめらかな甘酒は「飲む点滴」と言われています。ご存知の方も多いのではないでしょうか?
甘酒が「飲む点滴」と呼ばれる理由はその栄養価にありました。甘酒に含まれる栄養と効率よく栄養を摂取するポイントをお伝えしていきます。

 

甘酒に含まれている栄養素は?

 
甘酒にはブドウ糖などの糖類、アミノ酸、各種ビタミン類が多く含まれています。
 

人間のエネルギー源となる「ブドウ糖」

 
人間の体のエネルギー源はブドウ糖だけではありません。ブドウ糖以外にもアミノ酸や脂肪酸を分解してエネルギーに変えています。しかし、脳のエネルギー源は「ブドウ糖だけ」なのです。甘酒に含まれるブドウ糖は人間の体、特に脳にとって大事な大事なエネルギー源になります。
 

体と旨味のベースとなる「アミノ酸」

 
甘酒に含まれるアミノ酸はお米から抽出されたタンパク質です。人間の体の構成成分になるだけでなく、甘酒の旨味成分でもあります。

 

甘酒には消化吸収には欠かせない「酵素」がたくさん!

 
甘酒に含まれるブドウ糖やアミノ酸を効率的に吸収するためには消化酵素が欠かせません。
甘酒には麹菌由来の酵素、とくに消化に関わる酵素が多く含まれています。
 
甘酒に含まれているメインとなる消化酵素は3つ。
・デンプン分解酵素(アミラーゼ)
・タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)
・脂質分解酵素(リパーゼ)
 
他にも多くの種類の消化酵素が内在しており、中には人が持っていない酵素も多くあります。そして、この酵素類から生産された物質がブドウ糖、アミノ酸、各種ビタミン類、香気です。
甘酒から豊かな芳香と味わいを感じられるのは消化酵素の活躍によるものなのです。
 

 
製造方法による甘酒の違いとオススメの飲み方

 
甘酒には2通りの製造方法があるのはご存知でしょうか?
1つ目は、米麹を用いた甘酒。2つ目は、日本酒を造った後の残り粕(酒粕)で造られた甘酒です。
 

米麹で造られた甘酒

 
米麹で造られた甘酒は、お米から得られるブドウ糖により甘みや旨味、香りが非常に強いです。
また、発酵に関わっている麹カビ(酵母)によるアルコール発酵をしないため、アルコールを含みません
 

酒粕で造られた甘酒

 
酒粕で造られた甘酒は米麹で造られた甘酒に米麹由来の酵母を添加して造られます。酵母のアルコール発酵により多少のアルコールを含んでいます
ただし、甘味はありません。酒粕で造られた甘酒は後から砂糖を添加してつけられたものです。甘味がないからといって旨味や栄養がないわけではないのでご安心ください。酒粕で造られた甘酒には酒粕特有の芳醇な香りを楽むことができますよ。
また、米麹由来の麹カビ以外にも乳酸菌や酵母などの微生物が製造に関わっているため、アミノ酸やビタミンB群をはじめとする栄養素が豊富に含まれています
 

米麹甘酒と酒粕甘酒を飲むタイミングは?

 
米麹から造られる甘酒、酒粕から造られる甘酒、どちらにも良い特徴があります。
 
朝飲むのであれば、米麹甘酒がオススメです。自然のブドウ糖が多くて脳への栄養にもなります。一日のはじめに脳のエネルギー補給をしてエネルギー代謝も上げていきましょう。
夜飲むなら酒粕甘酒が良いでしょう。体の構成成分であるアミノ酸と酵素の働きを助けるビタミンB群が入っています。夜は活動が落ち着いてくるので日中使った筋肉の疲労回復効果もあります。
 
オススメの飲むタイミングをお伝えしましたが、甘酒自体に栄養がたっぷり含まれているのでいつ飲んでも体に良いです。無理のないように楽しんでください。
 
アルコールが入っているといっても、アルコール度数は0.1%程度(酒粕の量や作り方によっても結構変わります)なので、それほど心配する必要はありません。
なかには、米麹甘酒に酒粕を混ぜて楽しまれる方もいらっしゃいます。一番自分がおいしいと思える甘酒の飲み方を見つけてみてください。
 
「飲む点滴」と呼ばれる甘酒にはブドウ糖をはじめ、アミノ酸やビタミンが豊富に含まれています。
飲む甘酒の種類やタイミングによってはより効率的に甘酒の栄養を吸収できますよ。
 


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